勉強はずっと続けた方がいい話。三幕構成。
こんにちは、夜永ハルです。
昨日は少し疲れて更新が出来ませんでした、申し訳ありません。
昼間に時間が取れたので、更新したいと思います。
私は、脚本家としては、まだまだですが、ありがたいことに作品の発表する場があります。
自分の劇団です。
劇団の公演は、出演していただける役者さんたちのおかげで毎回たくさんのお客さんに見ていただけています。
見ていただいたお客さんからは、お話の内容の感想をいただくこともあります。
これもまたありがたいことに、面白かった。泣いた。素敵なお話だったという感想をたくさんいただいています。
中には脚本のだめだしが書かれていることがありますが、それはまぁ、そこまで気にしていません。
前回の記事でもお話しましたが、私は私の書いた作品にはそれなりの自信を思っています。
そして、出演してくれる役者さんたちにはこのお話は絶対に面白いので、皆さんの力でさらに面白いものにしてください。
と、話しています。
それで、実際の作品へのダメ出しは大して気にしていないと言っているのですから、とんでもない自信かじゃないかと思われるかもしれません。
ですが、私は私で、自分の書いた作品の問題点や、ここをこうしたらもっと良くなるかもしれない。
などの、作品をもっとよくするための考察を止めることはありません。
結局は自分の自己満足かもしれません。
ですが、私が見せたいものは、見たお客さんが、もう一度いろいろ頑張ってみようかなと思うようなお話なのです。
ならば、それを目指すための努力を怠るわけにはいきません。
私は今までの脚本は、過去ヒーローショーの台本を書いたときに勉強したこと、その時に読んだ本。そして、これまで見てきた映画、ドラマ、アニメ、漫画、小説などでこれは面白いと思った構成や、ネタ、キャラクターの設定を参考に物語を紡いできました。
いわば、ほとんど感覚で書いてきたと言っても過言ではありません。
その状態で書き続けてきた結果、前回書いた脚本では、途中で躓くことになりました。
どれだけ考えても、物語の先が見えない。
セリフが出てこない。
書いても、中身がない。
そうやっているうちに、どんどん書きたい気持ちもなくなり、原稿に向かう事すら恐ろしくなりました。
締め切りは過ぎ、たくさんの方に迷惑をかけてしまいました。
感覚というのは、書き続けていくのには、なんて頼りなく、不明瞭で、書き続けていく支柱としては、力がない物なのだろうかと、悩み、苦しみました。
あの時の、無力感はとても恐ろしい物でした。
この状態はいつまで続くんだろう。
何も思い浮かばなくても原稿には向かわなければならない。
催促の連絡も来る。
だれとも、連絡を取りたくない。
精神的にはかなりひどい状態でした。
そんな状態でしたが、何とか無理やり書き終えることが出来ましたが、できればこんな思いは申したくありませんでした。
そして今、私は、脚本というものは基礎から勉強しなおしています。
やっていることといえば、本を読んでいるだけですが、今読んでいるこの本は脚本家を目指している人間にはとても良い教材です。
タイトルは
「映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術」
です。
この方は、アメリカの脚本家で、シナリオ講師をしていた方です。
もう亡くなってしまっていますが、この方が残したものは素晴らしいの一言に尽きません。
この本では、ハリウッド式脚本術について解説しています。
日本では、起承転結や、序破急の形で物語を終わりの持って行くことが多いですが、
この本では三幕構成という書き方を説明しています。
三幕構成とは、物語には 発端、中盤、結末の三つでお話を構成しているよというものです。
発端とは、第1幕 状況設定
中盤とは、第2幕 葛藤
結末とは、第3幕 解決
この三つです。
細かいことは割愛しますが、私はこの本を読んで、更に、この本で題材として扱っている映画作品を見て、衝撃を受けました。
物語とは、ここまで理論的に組み立てることが出来るのかという事です。
この基礎は、私には絶対に必要な物だ。
今まで、結末などは初めにちゃんと決めず、キャラクター達が目指していってほしい気持ちで書き進めていました。
しかし、この書き方にはやはり無理があるという事です。
この本の中に良い言葉があります。
脚本とは登山だ。山頂を目指すために、ルートを決め、準備をして上るものだ。
だが、目指すための山頂が見えなければ、準備も足りなくなり、道筋も分からず、足取りは重くなり、上るのを諦めてしまう。
一字一句違うかもしれませんが、私はこう解釈しています。
脚本とは、勢いだけで書けるものじゃない。技術があり、書くための準備が必要であり、思い付きのみで書けるものじゃない。という事。
脚本を登山に例えるのはとても分かりやすかった。
今まで書けていたのは、目指す山頂がそもそもそれほど高くなかったか、自分が持っているもので準備が足りていたか。
では、目指す山頂が恐ろしく高い物だったらどうだろう。
書けるわけがない。
私は、この本のおかげで、新たに勉強する機会を得ました。
これは、脚本だけに当てはまる話でもないと思います。
小説、漫画、その他物語を書く人々にとって必要な知識なんじゃないかな。
ぜひ、興味があれば読んでいただけたらと思います。
では、また。