作品 掲載していきます。
こんにちは、夜永ハルです。
今日から少しずつ作品を後悔していこうかなと思います。
本日公開するのは「Cafe fiction sterra ragazza」
3年ほど前、初めて書いた舞台脚本です。
始めて書いたものなので、今読み返してみると突っ込みどころが多かったり、伏線としては微妙だったりと手直ししたいところがたくさんありますが、そこまでの時間はないので、そこは断念。
今思うとこの本はかなり変な流れで生まれた物でした。
当時、私たちは劇団を年末に旗上げを宣言してから、その翌年10月に本公演を行おうと時間をかけてゆっくり準備をしていました。
それ用の脚本を書いたり、舞台美術を考えたり、そのための材料を集めたり。
舞台美術は私が担当していたのですが、額縁がたくさん欲しく、ジモティーなどを使って大量に集めている時期でしたね。
その中で、旗上げ前に何人かキャストを集めて小さなイベントをやろうとしていました。旗上げ記念イベント、ですかね。
それ用に10分程度の短編を4作ほど書いて、イベントの稽古をしているときでした。
私は俳優メインで活動していた時、よくお世話になっていた劇場から連絡が来ました。
「予定していた公演がコロナでなくなったから、うちでなんかやらない?」
まさに寝耳に水、というか、え、今から??? 当いうのが正直な感想でした。
当時はまだコロナがはやり始めていた時期だったので、自主休演や感染者が出たから中止というのが今よりも頻繁に出ていた時期でした。劇場としてもお金の面などいろいろなところで劇場を埋めたかったのでしょう。
劇場からは今予定しているイベントをそのままやってくれればいいからと言われましたが、私たちが用意していたのは全体でやっても3~40分程度の内容で、元々は3日間程度やる予定の内容だったので、とてもじゃないですが劇場側から提示された期間、イベントをやるのは、こちら的にも、お客さん的にも耐えられる代物ではなかったのです。
因みに劇場側から提示された期間は2週間。いやいや、多すぎ。
そこで急遽、劇団員と相談をし、新作を書き、全く違う舞台を行うことでこのプロジェクトを進めていくことになりました。
しかし、舞台をするのなら、更にキャストを集めなければならないし、稽古もしなければなりません。劇場を使用する期間から逆算しても、稽古開始まで2週間もありませんでした。
私たちは、片っ端から出演できないか知り合いのキャストに連絡をしまくり、それと同時進行で私は新作の脚本を書き始めました。
まさにデスマーチ。ほぼ毎日徹夜だったと思います。
正直二度とあんなスケジュールで舞台はしたくはありませんね(笑)
そして出来上がったのが、今回お見せする「Cafe fiction sterra ragazza」
この作品はイベントように作っていたCafe fictionの短編をさらに膨らませたまったく違う内容になっています。
こちらがあらすじです。
少女は今まで、自分の価値を証明し続けてきた。
自分は役立つ人間なのだと、それを見せることで、今まで自分の居場所を確保してきた。
母親に振り回され住む場所を転々としていた中、新たに預けられた場所は……。
「いらしゃいませ! カフェフィクションへようこそ!」
そこは一つのカフェ。
優しいマスターと、賑やかなアルバイト。そしてちょっと変な常連さん達。
少女は今まで触れたことのない暖かさをそこで知ることになる。
一杯のコーヒーの豊かな香りと味わいに乗せて。
前置きはいいですね。
それでは次のページから載せていこうと思います。